7つのぎょしょく

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魚触

魚触写真「魚触」は、魚に触れる体験学習や魚の調理実習で、特に、地元で水揚げされた魚を触ったり、さばいたりする実習を重視します。たとえば、写真のように、地域で水揚げされたカツオに触れる学習が想定されます。

最近の子供たちが魚を見たり触ったりする機会は極めて限られており、スーパーマーケットなどで買い物をする時や、水族館で見学する程度になっています。スーパーでは、元のままで売られている魚は少なく、切身に加工されパック詰めになった魚が多いです。それで、子供たちのなかには、魚の形と名前が一致できないだけでなく、魚が切身や干物の状態で海を泳いでいると誤解する者さえいます。そして、家庭では、加工処理や調理をした魚を食べる機会が大幅に増え、生きた魚や、元のままの魚を、直接、手で触ることは極めて限られています。これは消費地の都市部に限ったことではなく、漁村地域でも同様の傾向が見受けられます。

子供たちに、魚に触れる機会を設け、少しでも魚に対する興味や関心、親近感が得られるような環境をつくっていくのが「魚触」です。具体的には、魚の調理実習をはじめ、地引網や定置網などの漁業体験といった体験学習できます。『みんなで漁村体験!子供たちの漁村体験のすすめ』(水産庁発行)では、漁村体験を3つに区分していますが、「魚触」はこのなかの食・伝統文化体験と漁業体験に該当します。魚に触れながら、それを調理することで、魚嫌いが是正された事例もあります。

小学校の教育課程との関連でみると、「魚触」は家庭科や特別活動、総合学習と連動する。家庭科の教科目標は食生活に関する実践的・体験的な活動をもとに、それに必要な基礎的知識と技能を身に付けることです。特に、その目標と「ぎょしょく教育」の捉え方は、魚をさばく実践的な活動を通して、その技能習得、魚への理解を深めるという点で通底します。しかし、小学校では、調理の安全性や、魚の鮮度など衛生面から、鮮魚の取り扱いが制限される傾向にあります。それに、中学校や高校の家庭科の調理実習では、鮮魚の調理があるものの、時間的な制約で魚のさばき方は省略されて切身を利用している場合が多いのです。

このように現代の生活環境で看過されつつある側面に注目すると、単なる魚に関する知識だけでなく、魚に触れて魚をさばく機会を増やす必要があるでしょう。パック詰めの魚では嗅覚と触覚による理解が伝わらないが、「魚触」の学習を実施することにより、触覚や嗅覚、視覚など感覚を駆使して、魚への理解を深めることができるはずです。

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